みなさんこんにちは
フレッシュワークAKITA広報班です。
エフエム秋田で放送中!フレッシュワークAKITA提供
「Job-Press on Radio」
今回の取材先は、横手市平鹿町にあります
「株式会社アスター」
フレッシュワークAKITA広報班メンバーが、会社を訪問しましたよ・・・
秋田市御所野の「秋田テルサ」からは、
国道13号線、国道107号を経由して約2時間程で横手市平鹿町へ・・・
工場らしい建物が見えてきました。平屋の大きな建物です。
建物入り口の看板には、「アスター工業株式会社秋田工場」と書かれていますね・・・
早速、
本郷 武延 代表取締役 に、いろいろお聴きしましょう!
総務課総務担当 高木原美紀子係長にも同席していただきました。
◇
こちらの会社について教えて下さい!
◆ 「
「株式会社アスター」は、独創性の高い想像力にて、
先端技術への追求を行っている企業です。
特に開発部門の『スポット溶接に代わる高強度カシメ溶接技術の研究開発』、
『占積率向上のための締結技術の研究開発』は、
経済産業省東北経済産業局の認定を受けました。」
「株式会社アスター」は、平成22年に設立されました。
もともと、誘致企業として、
福島県に本社がある「アスター工業株式会社」の秋田工場として設立された工場が、
秋田工場の閉鎖に伴い、
工場長として赴任していた本郷代表取締役が会社を辞め、工場を譲り受けて、
「株式会社アスター」として、創業したそうです。
創業当時は、親会社からの仕事がなくなり、
自力で製品の開発や販路を確保しなければならなかったそうで、
従業員の生活を守るため、本郷代表取締役は車で寝泊まりしながら、
自ら全国の大手企業をまわったそうです。
会社を設立するにあたり、本郷代表取締役がこだわったのは、
「下請けの仕事ではなく、オリジナル製品を開発・販売すること」でした。
下請けの仕事は受注先の状況に左右されてしまうからだそうです。
そして、地元企業として地域に根ざし、地域に貢献すること・・・
現在も、家族を福島県に残したままの単身赴任生活を、
会社に寝泊まりしながら継続しています。
時には社員に手料理を振る舞うこともあるそうですよ。
本郷代表取締役の思いは、着実に実を結び始めています。
取材当時で、取得済み特許3件、意匠1件、
出願中の特許6件の他、国際特許も1件出願中なんです。
【写真 火を使わない溶接“カシメガン”】
【写真 “カシメガン”で溶接した金属片】
日本を代表する自動車メーカーなどが取引先となっており、
度々自動車メーカーの設計者が会社を見学に来るなど、
「株式会社アスター」は、
取引先企業にとって、なくてはならない存在となっています。
ここで豆知識!
『意匠』とは、物品の外観に関するデザインのことです。
物品の外観は形状や、模様や、色彩など(形態)によって作られますが、
これらを工夫して物品の外観を見た目に快いものにすることです。
見た目に美しく感じのよい物品は、人の注意を引き、購買意欲を喚起します。
そのため、機能、品質が同じ物品であれば、
デザインのよい物品の方がよく売れます。
一定の例外(不動産、自然物、美術的著作物等)を除き、
あらゆる物品の外観が意匠です。
デザインは、特別な機能があるわけではないので、
特許法や実用新案法では保護されません。
しかしながら、同じ商品でも、デザインの優れたものが販売されると、
消費者の購買意欲は高まり、産業は発達します。
そのために、工業製品のデザイン、
つまり意匠の創作を保護・奨励するのが意匠制度となります。
意匠権(いしょうけん)とは、
新規性と創作性があり、美感を起こさせる外観を有する物品の形状・
模様・色彩のデザインの創作について意匠法で規定された産業財産権で、
権利期間は登録設定から20年(日本国内の場合、意匠法21条)となっています。
【写真 工場の様子】
本郷代表取締役は、とにかくパワフルな方なんですが、
そのルーツは、父親を早くに亡くし、
中学校卒業で働きにいかなければならなかったことから養われた、
ハングリー精神によるものかもしれません。
また、生産現場から工場長、代表取締役になった、
いわゆる「叩き上げ」であることから、
製品開発においては、現場の経験に支えられた知識やアイデアを持っています。
65歳になったら引退して地元福島県に戻り、農業をやる予定とのことで、
後継者を育成中なんだそうです。
【写真 工場を案内中の本郷代表取締役】
◇
現在、力を入れていることは、何ですか?
◆ 「環境に配慮した、オンリーワンの製品を提供することに力を入れています。
熱伝導率がダイヤモンドに次いで高いカーボンを、
シート状に加工した超熱伝導シートを使用することで、
LED素子から放出される大量の発熱を、
従来よりもコンパクトな装置で放熱することが可能になりました。
【写真 フラットタイプのLED照明】
これまでは、熱を放出するためにLED器具にある程度の大きさが必要となり、
大型施設につり下げるには、
重量等の関係から安全面で不適切と考えられていました。
超熱伝導シートを使用することで、
LED蛍光灯を設置する器具の大きさと重量を軽減することができ、
大型施設へのLED照明の設置が可能となりました。
【写真 LED照明の制作風景】
【写真 LED照明をつり下げたところ-超熱伝導シートを複数枚重ね、
熱を放出している】
県立スケート場や改装中の県正庁ホールに、
当社が設計したフラットパネルタイプのLED器具が使用されています。
【写真 当社のLED照明を使用している県立スケート場の写真】
また、この超熱伝導シートを使用した融雪シート『雪どけちゃん』を開発し、
県内外に向けて売り出したところです。
ゆくゆくは、海外にも販売していきたいですね。」
融雪シート『雪どけちゃん』は、雪深い県南地区の企業だからこそ開発できた製品・・・
ここ数年、県南地区は大雪の被害に見舞われ、毎日の除雪作業に県民は疲弊していました。
融雪シート『雪どけちゃん』は超熱伝導シートを使用することで、
ニクロム線の使用量を削減することが可能となり、
消費電力が現在市場に出回っている製品と比較すると3分の1の電気料で稼働する、
コストパフォーマンスの良い製品なんだそうです。
取材時、『雪どけちゃん』を体験させていただきましたが、
温かいというよりも熱いと感じるくらいの温度となっており、
溶けた雪が再び凍りつくことがないように配慮されています。
【写真 『雪どけちゃん』の体験】
シートは軽量なので、屋根に設置しても建物への負担がなく、
玄関用は表面に滑り止め加工が施されているので、
濡れたシートの上で転倒する心配も少ないようです。
【写真 玄関用の滑り止め加工の融雪シート】
ただ今、絶賛売り出し中とのことで、
興味のある方は、
「株式会社アスター」まで、お問い合わせ下さい。
◇
部署について、教えて下さい。
◆ 「代表取締役直属の部署としては、新製品の開発などを担当する開発技術課と
総務経理・採用などを担当する総務課があります。
生産に関する部署は工場長が総括し、営業品質保証部、品質管理部、
ISO事務局、技術課、生産課及び資材・生産管理課に分かれています。」
【写真 工場の様子】
規模と比較し、社内の部署が細分化されているのは、
それぞれ専門性の高い製品を手がけているためと推察しました・・・
◇
求められる人材について、教えて下さい。
◆ 「学歴や学校の成績は、採用の際に参考にしていません。
当社が必要としているのは夢がある、やりたいことがある人を
求めています。」
面接時に「自分で家を建てたい」と話した人がいたそうですが、
その人は合格となったそうです。
仕事に関することでなくても、目標を持っている人は頑張れると考えているそうです。
◇
採用試験について、教えて下さい。
◆ 「新卒者については、作文を45分ほどで作成していただき、
その後、個別面接を行います。面接官は2名です。
面接では、作文の内容についての質問が多いですね。」
社員の採用に当たっては、正社員(フルタイム)が基本だそうですが、
家庭の事情等で短時間就労を希望する方には、パート採用も行っているそうです。
全社員の中で、パート社員が2名しかいないのも、
製造業としては破格といえますよね。
【写真 工場の様子】
環境をキーワードに様々な製品を開発・販売している
「株式会社アスター」。
本郷代表取締役の夢は、オリジナル製品をどんどん販売し、
社員持株会社にすること・・・
やりたいこと、夢をお持ちの方のご応募を、お待ちしております。
本日の若手社員をご紹介!
開発技術課 古屋勇太 課長代理です。
入社5年目の古屋課長代理は、旧横手市のご出身。
前身のアスター工業株式会社秋田工場時代から通算すると、
入社年数は8年目となります。
◇
入社のきっかけについて、教えて下さい。
◆ 「高校卒業時点で働くことを決めていたのですが、
具体的な職種等の希望はありませんでした。
高校3年の会社見学でこちらの会社を訪問した際、
当時は車載オーディオの組立工場として多くの女性社員が活躍していた中に、
治具を作っている社員がいました。
無愛想な職人気質の方でしたが、
いきいきと仕事をしている印象がとても強く心に残っていました。
その後、何度か会社見学をしているうちに、
自然と当社に応募したいという気持ちになりました。」
ものづくりが好きだったという古屋さんの心を射止めたのが、
職人気質の社員さんの姿・・・ 素敵な話ですね・・・
◇
採用試験で覚えていることを教えて下さい。
◆ 「『会社でやりたいこと』というテーマで作文を書いたのですが、
面接の時にその作文を読んで下さいと言われて、驚きました。
面接と言うよりは、雑談のような感じでしたね。」
自分で書いた作文を面接時に読み上げるというのは、
現在は行っていないそうですが、なかなか斬新な試験ですよね。
【写真 取材の様子】
◇
働いてみて、いかがですか。
◆ 「生産現場の経験を経て、工程管理を担当しました。
不具合の改善はもちろんですが、不具合を出さないための工程改善も行います。
2年前からは開発技術課に移り、
新製品の開発担当として、主に設計を担当しています。」
新製品の開発担当者として、
大手自動車メーカーの設計担当者とも、
頻繁に打ち合わせを行っているという古屋課長代理・・・
横手市の企業が、日本を代表する企業と互角に渡り合っているなんて、
かっこいいですよね・・・
◇
この仕事で大変な事、またはやりがいについて教えて下さい。
◆ 「考えることは苦ではありませんが、
さらによりよい製品を納品するためにもっと時間をかけたいと思っても、
納期が決められているために十二分に手をかけることができないことが、
悔しいです。
入社時の目標が『特許を取ること』と宣言しているため、
実現するために頑張らなければならないと思っています。
車が好きなこともあり、今ある技術はもちろん、
新しい技術を車に活かせないかと常に考えています。
この仕事のやりがいは、一つの製品を完成させることだと思います。」
【写真 仕事中の古屋課長代理】
古屋課長代理は、自分が担当している設計は自由な発想が許される業務ということで、
いかに自分らしさを惜しげもなく注入するかという点にこだわっているそうです。
本郷代表取締役からは、さまざまなアイデアや注文があるようですが、
本郷代表取締役以上の発想が出来ず、悔しい思いをすることもあるとか・・・
「会社を自分の考えた製品で盛り立てたい」と話す古屋課長代理・・・
休日は野球に熱中しているそうです。
古屋課長代理、これからも画期的な製品を開発し、
是非、特許を取って下さいね!
【写真に向かって、右側から開発技術課 古屋勇太課長代理、
総務課総務担当 高木原美紀子係長】
この模様は・・・
12月12日 17:40から エフエム秋田にてON AIRされます。
ぜひ、放送もお楽しみに・・・